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2013年2月
3日 二周遅れの原発事故現状認識
原発の問題はあまりに大きい。昨年3月に内部被曝を中心に調べて一段落してから、問題の巨大さから遠ざかる心境にいつの間にか落ち入っていたのだろう、ふと気が付くと頭に袋を被って問題を見ないことにしてしまっているようなことになっていた。これはまずいと、ここ数日YouTubeを中心に情報収集した。そうしてようやく、おおよその現状を知ることができた。
1 問題の全体把握
小出裕章氏(京都大学原子炉実験所助教)の講演が群を抜いている。次に2011年4月から本年1月までの講演4本とインターネットテレビ出演1本を新しい順に
挙げる。講演はもともと一つのプレゼンテーション資料が時間と共に肉付けされてきている。それが全体に共通の内容としてある。さらにそれぞれの講演の時々での個別の内容がある。何れか一つを見れば原発事故の全体把握はできる。しかし個別の問題も興味深いものがあるので、全てを観ると理解が深まる。さらに講演の共通内容がほとんど変わらないことから、3.11以後二年近い期間を経過しても、事故の緊迫した問題はほとんど解決されずに現在に至っていることがわかる。
(1) 小出裕章講演会「未来は創れる!!今できることを」敦賀市(2013.1.13) 2013年1月14日(公開日付)
(2) kinkin.tv 愛川欽也「パックインニュース」 2012.12.01 特別ゲスト:小出裕章 2012年12月3日(公開日付)
(3) 小出裕章氏講演「福島原発事故の真実」 2012年3月19日(公開日付)
(4) 小出裕章氏が語る福島原発事故の核心 2011年10月20日(公開日付)
(5)原子力発電、何が本当の問題なのか 2011年4月25日(公開日付)
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2 問題をえぐり出す話法/隠蔽する話法
小出氏の講演で感銘を受けるのは、問題を鮮明にしていく論理展開である。それは科学者として、把握した事実に忠実であろうとする倫理観・世界観が小出氏において確立されているからだと思う。
しかし次のような問題を隠蔽していく話法もある。
この延々と続くすれ違いに奇怪というべき感想を持つのだが、次の映像を観るとその背景がわかる。
このkinkin.tv 愛川欽也「パックインニュース」は、今回はじめて知ったが
ご覧の通り実に面白い。早速会員登録した。ここ数日、空いた時間は過去のパックインニュースを観まくっている。